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<ゆきぐに探究委員がインタビュー> 十日町高校 押木夢羽 :大切なこと〜地域で活躍する方にインタビューして感じたこと〜

思いやりは大切だよ。
勉強はしておいた方がいいよ。
きっと一度は聞いたことのある言葉だと思います。
人はいつも他の人に優しくできるわけではないです。心に余裕がなくてついきつく当たってしまったり、家族や友達に対してイライラしたりしてしまうこともあります。そして、私たち高校生は勉強以外にもやること、やりたいことが山積みです。
それなのにどうしてこの2つが大切だと言われるのか。
それはきっと、「今より少し、世界が楽しく、広くなるから」
根津真理さん(十日町産業文化発信館いこて 店長)へのインタビューを通してそう感じました。

高校生の皆さんへ
この記事が1人1人の可能性を広げるきっかけになってくれたらとてもうれしいです。

笑顔が素敵な根津さん

根津さんは十日町市出身で、中高生の頃から料理が好きだったそうです。
カフェ、社員食堂へ勤務した後、いこての店長となりました。
仕事のやりがいは、「料理を出した時に『わあ!』と驚いてくれることと、その後『おいしい』と言ってくれるのを遠くから見ること」だそうです。
仕事の時は常に「自分は色々な人に見られている」という意識を持っているのだとか。背筋を伸ばし、言葉遣いに気を配り、お客様に合わせて臨機応変に対応します。切り替えを大事にしているそうで、「普段は方言でしゃべっている」と笑顔で話す根津さん。仕事の時のかっこいい姿と、そうでない時の親しみやすさ、どちらもとても素敵で、自分もこんな大人になりたいと思いました。

思いやりって?

インタビュー中もずっと笑顔を絶やさず、明るく話を広げてくれる根津さん。この一緒にいる人を元気にする力はどこから来るのか。
コロナ禍で飲食店は大打撃を受けました。いこても例外ではありません。
その時助けてくれたのは、地元・十日町の方々だったそうです。
客足が減って厳しい状況の中で、テイクアウトを始めました。地元の人がテイクアウトを頼んでくれたから、コロナ禍を乗り越えられたとおっしゃっていました。
「最後に助けてくれるのは地元の方々。だからやっぱり地元の方々との絆を大切にしていきたい。テイクアウトも、頼んでくれる人がいる限り続けていきたい。」
今年は、近隣の高校の体育祭の日に、いこての1階を高校生貸し切りにするという企画を行いました。どのような思いで行ったのか気になったので聞いてみました。
「大人や他のお客様がいると大きな声を出したり、にぎやかにしたりできないでしょ。『体育祭楽しかったー!』っていう思いを爆発させてほしい、今日はどれだけうるさくしてもいいんだよっていう母心。」
この思いやりの深さ、これが根津さんが一緒にいるだけで人を元気づける理由だと思いました。思いやりの力で、周りの人を幸せにする。そして自分自身も明るい気持ちになる。そうやって根津さんの人を惹きつけるような笑顔はつくられているのでしょう。思いやりの形は人それぞれです。正解はありません。あなたが思う「思いやり」は何ですか?

高校生はいこてに来ると唐揚げやチキン南蛮を食べる人が多いそうです。根津さんに会いに、ぜひいこてに行ってみてください!

高校生に伝えたいこと

高校生に伝えたいこともお聞きしました。
「色々なことを経験してほしい。」
「勉強は、大事だと後から気づくからやっておくべき。」
そう真剣に話してくれた根津さん。
「高校生は勉強する時間を与えてもらっているから、勉強する時間がたくさんある。」この発想はなかったなという人、多いですよね。
私たちは当たり前に学校に行っているので、勉強する時間は必ずあります。ですが、大人になってから勉強したいことがあったら、自分で時間を作るしかない。仕事もある。「仕事は学ぶことはあるけど、1人で座ってする勉強じゃない。それに、後からあの時習ったあれはここで使うのか!ってなることも結構ある。」自身も仕事をしながらも勉強をしている根津さんは言います。

お弁当におすすめのメニューも教えてくださいました。
ビビンバは料理をあまりしない人でも簡単に作れるそうです!
料理のコツは?「いっぱい作ることと、最初から難しいことをしないこと。」

やってみよう

思いやりや勉強をすることが大切、というのは小学校の時から言われることですが、今回根津さんにインタビューをしたことで、なんで大切なんだろうと考えるきっかけになりました。
もし、思いやりがなく、ずっと怖い顔をしていたら。
人と仲良くなる機会を知らないうちに逃してしまうかもしれない。
本当はすごく気が合う人とも、話せずに終わってしまうかもしれない。

思いやりと笑顔があれば、今よりもっと、たくさんの人と関われる。
たくさんの人と関われるから、気が合う人に出会う可能性も高まるし、視野が広がる。根津さんのお話や笑顔からそう感じました。
勉強も似たようなもので、知っていることが増えると、色々なことがもっとおもしろくなる。
「将来役に立たない」というのを良く聞きます。そういうこともある。

でも逆に、必要になるかもしれない。だから将来の夢が決まっていない人にこそ、勉強は大切だと思います。
就きたい仕事が見つかった時、やりたいことが出てきた時に「役に立たない」と思ってやっていなくて大変な思いをするより、やっておいたけどあまり必要なかった、という方がいい気がします。
ただ、本当に勉強したくなければ、しないという選択肢もあると思います。

でももし、思いやりとか勉強大切かもなぁと思った人がいたら、自分の未来のために、小さな、けど大きな一歩を踏み出してください。