<ゆきぐに探究委員がインタビュー>十日町高校 澤津詩音 :心に素直に、一歩踏み出す
はじめに
「自分は今、どうしたいんだろう。」そんなふうに考えたことはありますか。
進路や自分のしたいこと、あるいは就職先やその先の将来像について決める際にこの言葉が頭の中にあるのではないでしょうか。時にはあれこれ考えてしまい頭の中がごちゃごちゃになることもあると思います。
そんな時、ひとつの選択として「自分の素直な心に従う」のはどうでしょうか。
この記事では、インタビューの内容とそこから感じられる心のあり方についてお伝えします。あなたもぜひ、自分自身の心の声に耳を傾けてみませんか。
目次
はじめに
インタビュー風景
現在の活動とやりがい
杉浦さんのこれまで
杉浦さんからのメッセージ
Mini Information
インタビュー時のちょっとした情報をお届け!
おわりに
インタビュー風景
本題に入る前に、まず私たちが行ったインタビューの風景と、インタビューにご協力いただいた方の情報をお届けします。
現在の活動とやりがい
最初に杉浦さんの今のお仕事とそのやりがいについてお伺いしました。
質問1「なぜ十日町の着物をファッションショーに使おうと思ったのですか?」
杉浦さん「世界中の人が集まるブランドのファッションショー会場にいて驚いたのが、キラキラしたドレスを着ている人たちの中で日本人の着ている着物がとても目立っていたことです。それだけ着物には魅力があって、僕自身も着物がすごく好きだったこともあって、三年前に十日町に来た時にここが着物の総合産地であることを知って、着物でファッションショーをやったら盛り上がるんじゃないかなと思って始めました。」
杉浦さん「みんなの家にもタンスやクローゼットの中に着物が入っていると思うんですけど、それって結構すごいことで、僕は静岡の生まれなんですけど静岡にはそういう家がほとんどないので、そう考えると本当に十日町は着物が身近にあるなと思います。すごくいい文化だと思います。」
質問2「ファッションの仕事をする中でのやりがいはなんですか?」
杉浦さん「めちゃくちゃありますね!話し始めるとキリがないので1つだけ。
元々スーツ屋さんとして働いていた時があったんですけど、お客さんの体を測って、スーツをお客さんの体ぴったりに仕立てる。それがお客さんの体に綺麗にはまって、それを着たお客さんが大事な仕事の場や、娘の結婚式などの色々なシーンで褒めてもらえた時ですね。褒められたのはお客さんですけど、そのスーツの向こう側には僕がいるから、再度来店してくれたお客さんから『色々な人にスーツを褒めてもらえて嬉しかった』って言ってもらった時が一番幸せな瞬間ですね。」
杉浦さん「似たような感じで、きものまつりや雪まつりでお客さんが『十日町の着物ってこんなにかっこいいんだ!』と言ってくれたり。それによって十日町の人たちが『十日町捨てたもんじゃないな』って思えてこの町や自分自身に自信を取り戻す瞬間に立ち会えることも嬉しいですね。」
にこにこ笑顔でそう語った杉浦さん。お仕事への純粋な愛が伝わってきました。
杉浦さんのこれまで
続いて杉浦さんが今に至るまでのことをお聞きしました。
質問1「なぜファッションの仕事をしようと思ったのですか?」
杉浦さん「それがすごく好きだったからですね。子供の頃から洋服が大好きで、こういう服があったらいいな、着てみたいな、っていうもののイラストを描いていました。ファッション以外には興味がなくて、ファッション以外の仕事があるってことも多分わかってなかったと思う。だから、たとえば飲食業に携わっている人はそれが好きでやっているんだと思っていました。なので僕はファッションが好きだからファッションの仕事に就くんだなって思ってました。その当時はまだ多様性が浸透していなくて、周りから否定的な目でみられることもありました。でも、洋服への情熱がなくなることはなかったです。」
質問2「将来の仕事を選ぶときに、安定かやりがいか迷ってしまいます。こんなときどうしますか?」
杉浦さん「僕の父親が『自分の息子がファッションの道に?絶対に反対だ』みたいな人で、僕が幼い頃は公務員とか安定した職を選びなさいと言われ続けて育ったんですよ。まあ、なってないんですけど(笑) 確かに生活を安定させるためにはそういう仕事に就くのがいいのかもしれないですけど、楽しい方がいいじゃないですか。ファッション業界は公務員ほどは安定していないけど、頑張ったら頑張っただけ成果が出ますし、結局自分の頑張り次第じゃないですかね。ただ、ファッション業界は頑張らないと成果が出ないので、そこが難しいところですね。」
質問3「ファッションの仕事に就く前、迷ったり、ファッション以外の選択肢はありましたか?」
杉浦さん「あります。だからミツヨシデザインスタジオではファッション以外のこともしています。例えばグラフィックデザインとか。やりたいことを全部やっていますね。」
質問の他にも自身の経験談としてイギリスへの留学のお話もいただきました。
スーツの本場であるイギリスでその作り方を学んだ杉浦さん。独学に励むこともあったとのことです。「好きなことだったので、それを苦とは思いませんでした。好きな気持ちから学びが生まれると思います。」とおっしゃっていました。
これらのお話からも杉浦さんのまっすぐな好きという気持ちが伝わってきました。
杉浦さんからのメッセージ
最後に、杉浦さんからメッセージをいただきました。
「お金や社会的なことよりも、やりがいや人生の豊かさ、自分の気持ちを大切にしてください。」
Mini Information
インタビュー時のちょっとした情報をお届け!
おわりに
いかがでしたでしょうか。「自分の素直な心に従う」ことで人生はより豊かになります。考えることは底をつきませんが、そこにだけ集中するのではなく自身の心に目を向けることで、これから向かう方向が見えてくるでしょう。
まずは日常のちょっとしたことから「自分の素直な心に従う」感覚を味わってみてはいかがでしょう。ちょっとでも「いいな」と思えたなら、その感覚を大事にしてどんどん自分の心を大事にしていってくださいね。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。この記事が少しでもあなたの役に立てたなら幸いです。